綾野剛×松田龍平で芥川賞受賞作「影裏」映画化 監督は大友啓史

映画「影裏」場面写真

沼田真佑の第157回芥川賞受賞作『影裏』(文藝春秋)が、綾野剛と松田龍平の初共演で映画化されることがわかった。


高い技巧と繊細で美しい文章の交差で文壇を驚愕させ、人間の心の裏側や、現代社会における繊細なテーマを描いた純文学の傑作を、『るろうに剣心』シリーズ、『ミュージアム』(2016)、『3月のライオン』(2017)など、エンターテイメント作品で日本映画界を牽引する大友啓史監督が、主演に綾野剛、共演に松田龍平を迎えて映画化する。

今野(綾野)は、会社の転勤で移り住んだ岩手で同僚の日浅(松田)と出会う。慣れない地でただ一人、日浅に心を許していく今野。二人で酒を酌み交わし、二人で釣りをする、まるで遅れてやってきたかのような成熟した青春の日々に、今野は言いようのない心地よさを感じていた。しかし、日浅は突然、今野に一言も告げずに会社を辞めてしまう。しばらくして再会をするものの、一度生まれた距離は埋まらず、ふたりは会わないまま時が過ぎていく――。そんな中、実は日浅が行方不明になっていることを耳にする今野。日浅を探そうとその足跡を辿るうちに、彼の周囲の人々の話から、今野は日浅の数々の影の顔、裏の顔を知ってしまう―。日の光の下、ともに時を過ごしたあの男の“本当”はどこにあるのか――。

撮影は今年7月・8月に、大友監督が生まれ育った地であり原作の舞台でもある岩手県にてオールロケで行われた。猛暑の中、綾野・松田と監督、そしてスタッフが一丸となり、繊細かつドラマティックな数々のシーンを撮影。撮影が進む中、台本にも日々改良が加えられ、「監督とスタッフと心の壁を探す日々だった。」と綾野が語るような厳しくも充実した撮影となった。

映画『影裏』は2020年公開予定。

綾野剛コメント

これほど愛おしく苦しく刹那な人を生きたことがありません。
私の中で静かに生きていた感情を、今野秋一は呼び覚ましてくれました。
そして日浅は、今野の中で生きる微かな影裏を見つけてくれた。そして照らしてくれた。
私はあなたを忘れません。
影裏で生きる全ての人々に出会えた事、大友監督の眼差し、各部署の愛、松田龍平さんが日浅であったからこそ、私は私で居られた。心から感謝します。

松田龍平コメント

大友組のもと、「影裏」で日浅を演じました。
表があればもちろん裏もあって。
大抵の人は裏は見せないもので。
人によっては裏表なんてものは大して差がないのかもしれませんが。
まだワンシーンだけ撮影が残っていて、終わってないのですが、どんな映画になるのか、とても楽しみです。

大友啓史監督コメント

原作を読んだ時、静かな文章と行間に宿る巨大なエモーションを感じ、すぐに映像化したいと思いました。震災以前、震災以降。変わらないものと変わりゆくもの。東京オリンピックの熱狂と喧騒に追いやられる前に、寡黙な東北人の身体の奥底に潜む感情に、真正面から触れておきたい。熱烈に「撮りたかった」二人の俳優、綾野剛、松田龍平両氏との地元・盛岡での濃密な撮影は、まるで東北の短い夏のお祭りのように、強烈に脳裏に沁みついています。良い作品に仕上げたいと思います。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでTOKYO POP LINEをフォローしよう!