しゅんしゅんクリニックP&金田哲(吉本坂46)

[Interview]吉本坂46でアイドルデビューの金田哲&しゅんしゅんクリニックP、坂道の“姉さん方”をリスペクト

「9割がアンチ。でも残りの1割の熱量が凄い」、「グッドボタンよりバッドボタンの数字が大きい」。メンバー自らそう語る、異色のアイドルグループがいる。昨年8月に吉本興業所属芸人で結成された、吉本坂46だ。乃木坂46、欅坂46に連なるれっきとした“坂道”枠で、選抜メンバー、高難度なダンスが話題のRED、新ユニットのスイートMONSTERからなる総勢46人の本格的大所帯。発売中のセカンドシングル「今夜はええやん」が、米映画『メン・イン・ブラック:インターナショナル』日本語吹替版主題歌に決定している。
デビューから早半年。選抜メンバーのはんにゃ・金田哲と、REDのしゅんしゅんクリニックPにアイドルとしての現在と、その心境を聞いた。


REDのしゅんしゅんは「芸人としての営業でもアイドル感がでてしまって、“ありがとうございます”も“ありがと~”と自然に言う自分がいる」と変化を口にする。一方の金田は、選抜メンバーらしく「アイドルとしてデビューしてすぐに、白米から玄米に変えて、朝食もスムージーのみ。それに半身浴とパック。生活は劇的に変わった」と覚悟とプライドを滲ませる。ライフサイクルを変えた結果、「人前でオナラをしなくなったし、尿にも黄色という概念がなくなり、自由自在に変えることができるようになった。お尻からはマシュマロが出るし、鼻の穴をほじるとグミが出る。今日もここまで馬車で来ました」と令和時代に昭和的なアイドルの幻想を具現化したとジョークを飛ばす。

金田は「今夜はええやん」のMVで女装姿を披露しているが、そのあまりの美貌ぶりはネット上で話題に。「コンセプトは女ギャング江角マキコ。ショムニ感を出した」というが「役作りは大変でした。下着からこだわって、ピーチ・ジョンのピンク色Tバックは今もはいています。表面だけを着飾ってもバレるので、白米から玄米に変えてよかった」と食生活の改善がのちの結果に繋がって嬉しそうだ。
ピン芸人であり現役ドクターでもあるしゅんしゅんは「やる気のない愛をThank you!」のMVで高難度ダンスに挑戦するも「意識したのは医者の休日。岡田准一さんの『白い巨塔』以上に財前教授感を出したかった。頭で行動する人が平均的に多い神経内科医という真面目な頑張り屋さんをイメージしました」と医者うんちくを交えながら解説する。

芸人のとしてのキャリアを持つ二人だが、吉本坂46のメンバーになって初めて経験することも多い。デビュー曲「泣かせてくれよ」のプロモーションでは、パンサーの尾形貴弘と福岡で人生初のサイン会を行ったという金田が「お客さん5人でひっくりかえった。その時初めて『泣かせてくれよ』の歌詞のすべてが理解できた」と厳しい洗礼。しかし吉本坂46には他のアイドルにはない強みがある。金田いわく「アイドルにはヴァージン性が求められるが、吉本坂46メンバーには子供がいる人もいる。グッド数よりバッド数が多い9割アンチのアイドルだけど、そういった意味では全アイドルグループの中でも最強のメンタリティを持っている。怖いものも失うものもない。最強」と逆風をものともしない。

多くの吉本坂46メンバーにとって初体験となった握手会はカオス状態で、金田は「一人しかお客さんがこなかったサバンナの八木さんが、そのお客さんを制限時間内に帰そうとしたはがし役の人をはがすという“はがしはがし”という事件もあった。プラスマイナスの岩橋さんも、ほとんどの時間をはがしの人と二人で過ごして仲良くなっていた。握手会では『サンキュー!』とか『まーきのっ』とか聞こえてくる」と明かす。しゅんしゅんが「それぞれの場所にパーティションもないので、誰でもどこからでも見ることができるし、レーンも関係ない」とアイドルの握手会とは思えぬ状況を付け加えると、金田は「もはやサーカス団。いつかシルク・ドゥ・ソレイユとコラボしたい」と世界的パーフォーマンス集団との競演に期待する。

吉本坂46・しゅんしゅんクリニックP&金田哲(左から)

吉本坂46・しゅんしゅんクリニックP&金田哲(左から)

アーティストが目指すものの一つに、年末の『NHK紅白歌合戦』があるが、酸いも甘いも知った吉本坂46の場合は、より戦略的。紅白歌合戦出場も狙う一方で、その事前番組も自分たちの特長を活かすチャンスだと捉えている。選抜メンバーとして、昨年の事前番組に出演した金田は「生放送1時間30分出ずっぱり。周囲からの反響も大きくて、こっちの方が俺たち的にはオイシイのではないか?とリアル会議をしたくらい。本編以上に毎年出たい!」と芸人の性が頭をもたげる。

そんなジョークの一方で、“坂道”の看板を背負っているという責任はしっかりと肝に銘じている。金田は「アイドルの方々をより尊敬するようになった。アイドルさんの表情の作り方、歌い方、踊り方、立ち振る舞いはお笑い芸人なんかよりも凄い」とリスペクトしきり。ラジオ番組『ゆうがたパラダイス』(NHK-FM)では欅坂46、日向坂46メンバーとパーソナリティを担当しているが「吉本坂に入ったことで、“姉さん方”と呼ぶようになった。喋り方、見せ方、ライブパフォーマンスなども勉強させてもらっています。素晴らしい先輩方に恵まれました」と生まれ変わった心境。しゅんしゅんも「前座でもいい。いつか坂道の姉さん方と一緒のステージで踊りたい」と期待している。




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