「がっこうぐらし!」で主演を務めた間島和奏、長月翠、阿部菜々実、清原梨央(左から)

[Interview]「やってみないとわからないことがある」ラストアイドルが初主演映画を通じて見つけた新しい自分

秋元康がプロデュースを手掛けるアイドルグループ・ラストアイドルの阿部菜々実、長月翠、間島和奏、清原梨央が主演を務めた映画『がっこうぐらし!』のBlu-ray&DVDが7月3日(水)にリリースされる。


累計250万部突破の人気コミックを、『呪怨』シリーズを手がけたプロデューサーと『リアル鬼ごっこ』の監督という強力タッグで実写映画化した本作。学校で寝泊まりし、24時間共同生活を送る“学園生活部”が、学校を取り囲む“かれら”の脅威から身を守りサバイブする様を、心揺さぶる人間ドラマとともに描き、ホラー作品に留まらないエンターテイメント性の高さは、原作ファンやラストアイドルファンをはじめ、多くの観客を唸らせた。
映画初出演にして初主演となった本作は4人にとってどんな作品になったのか、改めて振り返ってもらった。

原作ファンの好評価で不安が喜びに変わった

―今年1月の劇場公開後、どんな反響がありましたか?

長月翠 最初はやっぱり叩かれたり、よくある“実写化反対”みたいな感じになるのかなと思っていて、正直すっごく怖くて、なんで初めての演技のお仕事がアニメの実写化なんだろうって思ってたんですよ。公開してからすごい叩かれるんじゃないかと思っていたんですけど、実際そんなことはなくて、監督やスタッフさんの「がっこうぐらし!」への愛が作品の全面に出ていて、原作ファンの方が「とってもよかった」って言ってくださったので、すごくほっとしました。

阿部菜々実 公開されるまでいろいろな意見をたくさん聞いていたんですけど、でも私は本当にいい映画だっていう確信があったので、不安よりも楽しみのほうが大きかったです。最初はマイナスな受け止め方だった原作ファンの方も(公開後は)「よかった」って言ってくれたし、「ちゃんと『がっこうぐらし!』だった」って言ってくださった方もたくさんいたので、本当にうれしかったです。
いつもダメ出ししかしてこない父が、観た後に「まあまあよかったんじゃない」って言ってくれて、5回くらい観に行っていたので、よかったんだなって伝わってきました(笑)。

間島和奏 私の友だちに「がっこうぐらし!」のファンの子がいて、何か言われたら嫌だなと思って怖かったんですけど、公開してから「観たよ」って連絡が来て、「最高の若狭悠里だった」ってひと言だけくれて、それがもう本当にうれしかったし、ひと安心しました。今、Twitterや握手会でも「がっこうぐらし!」がもともと好きでラストアイドルに興味を持ってくださった方がすごく多くて、それが本当にうれしいです。

―清原さんは公開記念の舞台挨拶の時に、「ちょうど今、地元の愛媛でお母さんが観に行っている」とおっしゃっていましたね。

清原梨央 舞台挨拶が終わってから長文の感想が届きました。「あれはいい映画やわあ」って言っていて、自分の子どもが出ているからとか、ラストアイドルが出ているからっていう贔屓目なしに、普通にあの映画を見てもいいって思えるし、ただのホラー映画じゃなくて、泣けるやんこれって言ってました。「思った以上に感動した」っていう声はよく聞きますね。

―パッケージの発売にあたり、オーディオコメンタリーを収録されたと聞きました。久しぶりに本編をご覧になって、いかがでしたか?

阿部 本当に恥ずかしくて、オーディオコメンタリーの収録をするって聞いた時、「ああ、また見なきゃいけないのか」と思って、見ている最中も自分が喋っているところに被せて「みんなもっと喋ってくれ」って思いながら見てました(笑)。でも、見ていると「この頃すごい頑張ってたな」とか、記憶が甦ってきて、あれから演技のお仕事はしていないんですけど、またやりたいなっていう思いも強くなりました。

長月 撮影を終えてから1年くらい経ったんですけど、今のこの経験値を持ったまま、もう1回撮り直したい気持ちが強くて。もっともっと出来るんじゃないかなって思いました。あれから色々なことを経験した今ならもっと自信を持って出来るなって思うんです。

清原 全体的に最後のほうになると(気持ちが)ノッてきて、みんないい演技ができてるんですけど、最初のシーンはやっぱり何回見ても「ああ~」っていう……。あんまり後悔を残したくはなかったんですけど、もっとこうすればよかったとか、もっとストイックになって頑張ればよかったなっていうシーンもいくつかあったので……そうですね、撮り直したいです(笑)

間島 みんなが言っているように最初の演技とかは「おお……」っていう感じなんですけど(笑)、それをあまり感じさせないようなテンポ感のいい映画で、でもストーリーもしっかりしていて面白くて、ホラーに偏りすぎずに、たくさんの方が楽しめる映画だなって、改めて思いました。
初演技で初主演で、ダメだった部分もあったんですけど、だからこそ学園生活部の成長と、私たちラストアイドルの女優としての成長が重なって、二重の成長が感じられる映画だなって思いました。

撮影中に成長実感「演技しやすい空気感を作り出せるように」

―自分たちの女優としての成長というお話がありましたが、今回ほぼ順撮りで撮られたということで、柴田監督も舞台挨拶で「最後は神がかっていた」と絶賛されていました。撮影期間中、自分自身で成長を感じたりすることはありましたか?

長月 最初の頃は「セリフを言わなきゃいけない」という意識が強くて、普通に喋ることができなかったんですよ。だけど最後のほうになってくると何も考えずにセリフを言えるようになっていて、「あれ?なんかやりやすくなってきたな」っていうのに気づいたので、きっと役に入れてたし、上手になってきたのかなって、今振り返ると思います。

清原 一人ひとりの撮影を通しての成長がそのまま撮影現場の雰囲気の変化にもなっていた気がします。それぞれが演技しやすい空気感みたいなものを最初の頃よりも作り出せるようになってきている感じがして、終盤の4人での感動シーンとかでは、はじめの頃よりもまとまって、それぞれのことを考えながら自分の演技ができていたんじゃないかなと思います。

阿部 撮影中に毎日やりやすさが更新されていったというか、昨日よりも今日のほうが出来たなって思うことがたくさんありました。撮影が進むにつれて自分が胡桃ちゃんになりきれているなって思うこともあったし、最初はいつものメンバーと演技をしているっていう感じだったんですけど、最後のほうは本当に学園生活部のみんなとして見れるようになっていって、演技を楽しいなって思えるようになりました。

間島 私は逆にみんなの成長を感じすぎて、実は焦っていました。撮影に入る前から本読みとかリハーサルとか何度もやらせていただいていて、その時から他のみんなの成長具合が本当にえげつなくて、特に撮影に入って中盤くらいには本当にみんな役になりきっていて、だからこそ自分が全然変わらなすぎてて「大丈夫なのかな?」っていう不安が大きくて、そっちと闘っていたかなと思います。
でも、最後のめぐねえとお別れするシーンは、初めて演技じゃなくて本当にめぐねえがいなくなるんだっていう感情で泣けたので、そこの泣き声はリアリティがあったし、ひとつの収穫だったかなと思います。

―めぐねえのお話がありましたが、めぐねえ役のおのののかさんの印象はどうですか?

長月 おのさんは明るい性格で、普段から結構リアクションしてくださったりとか、何を言っても返してくださるんですよ。ラストアイドルとして今後、演技以外にもバラエティとかもやっていきたいので、おのさんのそういうところを見て勉強になりました。カメラが回っていないときでも色々なことを教えてもらえて、すごく素敵な方でした。

―完成披露試写会でおのさんが感極まって涙する場面もありましたね。

清原 映画が完成してから、たぶんおのさんが一番涙を流すことが多かった気がします。本当に明るくて、ムードメーカー的存在になってくださった方なんですけど、涙もろい一面もあって、そういう場面を見る度に「がっこうぐらし!」に対する愛情を感じました。

「挑戦すれば新しい自分が見つけられる」初めての本格演技挑戦で得た気づき

―皆さんは今回初めて本格的な演技のお仕事に挑戦されたわけですが、本作への出演を通して、お芝居への興味や意欲は湧きましたか?

(一同うなずく)

―どんな作品に出てみたいですか?

長月 今ちょうど日テレさんの『あなたの番です』というドラマにハマっているんですけど、もう犯人が気になってしょうがないんですよ。誰が誰を殺したのかっていうのをめちゃくちゃ知りたいので、そういうドラマに出て、先を知っている優越感に浸ってみたいです(笑)。もちろん演技もやりたいんですよ。人を殺しちゃう役とか。ミステリー・サスペンスで血まみれとかやってみたいです(笑)

―間島さんは先日取材させていただいた時にメンバー全員で舞台やドラマをやりたいとおっしゃっていましたが、ラストアイドル総出演でやるならどんなドラマがいいですか?

間島 『安楽椅子探偵』っていうドラマが好きで、「出題編」と「解決編」って分かれていて、「出題編」で視聴者の皆さんに解いてもらって、犯人とその理由を送ってもらって、その推理が一番エレガントだった人が賞金をもらえるっていうドラマなんですけど、そういう視聴者の皆さんも一緒に楽しめる、みんなで一緒になって1つのものを考えて、おめでとう!みたいなのがいいです。翠ちゃんが言ってたミステリーっぽい要素も含めつつ、ファンの皆さんが能動的に楽しめるコンテンツをやってみたいです。

―では最後に、改めてこの作品でどんなことを得ることができたと実感していますか?

阿部 最初はお芝居をやりたくなくて、でもやってみて「やってみないとわからないことってあるんだな」と、すごく思いました。今までは「アイドルしかない」って思っていたけど、できないと思ってもいろんなことに挑戦すると新しい自分が見つけられるということを知ったので、視野の広さとか心構えとか、もっといろんなことに挑戦しようという気持ちが一番変わったなと思います。

長月 私はラストアイドルとしての自分以外があまり好きじゃなくて、演技ってわりと素も出てしまうので苦手意識があったんですけど、もっと素を出していいんだなってこの映画で教えてもらえたし、表現力もついたと思います。

清原 前々から演じることに興味があって、普通に生きていたら自分としてしか生きられないけど、演技を通して違う人の人生を歩めることって楽しいだろうなって思っていて、実際にやってみてその楽しさを実感したので、これからも機会をいただけるように頑張って、またそこで新たな自分を見つけられたらなって思いました。

間島 撮影する時にカメラを気にしながらポジショニングを考えるとか、アイドルとはまた違うことを考えながらやらなきゃいけないとか、女優さんとしての基礎みたいなものを教えてもらえたなと思っています。
あと今、すごく後悔していることがあって、一ヶ月泊まり込みで撮影というのが正直きつい部分も大きくて、普段からテンション低いのに、よりテンションが低くなってしまうこともあったんですけど、おのさんは毎回明るくて現場を明るくしてくれる存在だったので、今度もしそういうお芝居のお仕事があったら、「がっこうぐらし!」の現場やおのさんに教わったことを活かしていけたらなって思います。

「がっこうぐらし!」

7月3日(水)ブルーレイ&DVDリリース、同時レンタル開始
【ブルーレイ】¥4,700(税別) 【DVD】¥3,800(税別)
【発売・販売元】NBCユニバーサル・エンターテイメント
(c)2019映画『がっこうぐらし!』製作委員会


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