[Interview]ViVi卒業から約1年―エリーローズが語る“モデル”と“DJ” そして「挑戦していく30代」へ

エリーローズ

日本人の父とイギリス人の母を持つハーフモデルのエリーローズ。昨年4月に10年間モデルを務めてきた女性ファッション誌「ViVi」を卒業し、モデルとして新たな1歩を踏み出してから、まもなく1年。モデルとして、そしてもう1つの顔であるDJとしてもますます意気軒昂な彼女が、自身初となるフォトアートスタイルブックを発売する。TOKYO POP LINEではエリーローズにインタビューし、作品に込めた想いや彼女自身について語ってもらった。

「表紙はこれになるだろうな」撮った瞬間にわかった

――初めてのフォトアートスタイルブックですが、こだわった点はどんなところですか?

まず、今回はすごく豪華なスタッフと一緒に共演してひとつのフォトアートスタイルブックを作れたんですけど、スタッフの皆さんが思い描いているアイディアと私のアイディアが一致していたんですよね。なので、撮影もスムーズに進んでいったし、とてもクリエイティビティが高い作品ができた。それと、自分のルーツであるイギリスで行った撮影が印象的です。東京で育ったけれども、もう片方のルーツのイギリスでも撮影ができたのは、すごく嬉しかったです。

――とてもアーティスティックな作品に仕上がっていますね。お気に入りの1枚を選ぶなら?

1枚に絞るのは難しいけど、私はやっぱりロンドンでのロケがすごく好きで、選ぶとしたら表紙かな?

エリーローズ 1stフォトアートスタイルブック『ELLI-ROSE』表紙

エリーローズ 1stフォトアートスタイルブック『ELLI-ROSE』表紙

表紙の、垢抜けないまだ少女みたいな表情と、凛としてる大人の印象と、ヌーディでナチュラルで素のエリーローズ。ロンドンに住んでるpiczoさんというカメラマンさんに撮ってもらったんですけど、メイクも薄くてナチュラルのままだけど、どこか将来に向けて芯がある人に見えるようなポートレートを撮ってくれて。
シチュエーションもロンドンのホテルでTシャツ1枚に薄いメイクで皆でゆるゆるな感じで撮影してた時に、piczoさんが外からくるナチュラルな光と中のライティングをうまく読みとって……撮った瞬間に「表紙はこれになるだろうな」って分かったんですよ。

モデルを始めてもう18年が経つんですけど、その中で培ってきた経験やセンスや発想力から、何が良いとか何がカッコいいとかを感覚で表現する仕事だと思っています。なおかつ、1人ではできないことなので、スタッフの皆さんとアイディアを出しあって、より素敵なものに近づけていくというチームワークも大事だと思います。とにかく想いがたくさん詰まっている1冊になっています。

クリエイターの両親から受けた影響 ファッションへのインスピレーション

――モデルの仕事やこうした作品の制作にあたり、クリエイターのご両親から受けた影響も大きいのでは?

ものすごく影響を受けましたね。お母さんがスタイリストで、お父さんがカメラマンなんですけど、ご飯食べるときもテレビとか見ないで、ちゃんと団欒の時間を楽しみました。お母さんがクリスチャン・ディオールのパリコレについて話したり、お父さんが安藤忠雄さんのこの写真集がどうのこうの、そして私が坂本龍一さんの新しいアルバムが出たから……という感じだったので、昔からアートに対する想いや美に対する意識が他の人とは少し違うのかなと思ってました。

エリーローズ

エリーローズ

――ファッションに対するこだわりは?

「どういうファッションが好きか」ということを前提に、自分のスタイルや体のバランスを見て、自分に何が似合うか理解して、なおかつトレンドはもちろんヴィンテージも大好きだから、色々混ぜ込んでひとつのスタイルを作ります。ルールがないのかもしれない。
パーティーとかお出かけ前は必ずママが家にきて、「スタイリングを手伝ってあげるわよ」というくだりがよくあります。もちろん彼女はスタイリストだから私にはないセンスを持っているので、母親の影響は偉大です。
お母さんからはファッションに対するセンスとかインスピレーションをもらって、お父さんからは何でも受け入れることや、こだわりを持つことを教えられました。

お仕事をしていく中でのインスピレーションは、撮影とかほかのモデルさんからとか、スタイリストさんからもあります。けど、基本のコアとなっているインスピレーションは、旅をしたりとか、道行く人のファッションを見たり、ライブへ行ったり、ほかのDJを聴きに行ったり、フットワーク軽く、広く見て、常にアンテナを張ることによって受けています。
皆が着ているから着る、という考えはあまりなくて、発信していかなければならない立場の人だと思うので、その人が周りと同じだとつまらないと思うから、そこが個性に繋がっていくんじゃないかなと思います。

DJを目指す若者へ「たくさんインプットして感性を磨いて」

――モデル業のほかに、クラブDJとしても活躍されていますね。

20歳の時に、ダンスミュージックが大好きでクラブに行ったりパーティーを自分でオーガナイズしたりしていて、そこから「自分でもMIXしてみたい」って、DJに興味を持ち始めたのがきっかけです。

エリーローズ

エリーローズ

最近ちょっと思うのは、「DJになったんです」っていう若い子たちに「どういう音楽が好きなの?」って聞くと、「うーん、でもいろいろかけます」とか、「うーん、だいたいここらへんですかね」って、音楽のコアとなるところがないというか。DJという理想や憧れに走っちゃっていて、みんな音楽のルーツを掘り下げようとか音を掘るとか、もっと音楽を知ろうとする力がないから、たまに「あれ?」って思ったりもします。

これからDJを目指す子たちにアドバイスしたいのは、もっとクラブに行ってほかのDJのセットを聞いたり、テクノとかハウスとかじゃなくても、ヒップホップでも何でも、ジャズでもいいんですよ。ブルーノートに行ってジャズを聞いたりとか、フェスに行ったりとかして、もっと音楽に触れて、感性を磨いていくこと。たくさんインプットして、そこから機材を買っていじったりMIXの練習したりしていく方が、よりリアルな、アーティスティックなDJになれるんじゃないかなと思います。

30代は「忙しくなりそう」結婚&出産のイメージも

――昨年4月に「ViVi」を卒業されました。どんな変化がありましたか?

環境の変化はものすごくありました。ViViは高校を卒業して18歳から28歳まで10年間やっていたので、学校みたいな場所でした。憩いの場所でもあったし、みんなすごい仲良くて。そこから今の私に繋がっていったし、ViViがなければ今の自分はいないと思います。

だからViViの卒業は学校を卒業するみたいな感じ。フレッシュで新しい環境が楽しみでもあるけど、怖いっていう気持ちや不安要素があったり。でも新しい撮影現場や新しいスタッフとの仕事が増えて、それで、ある意味これは人生の成長なんだと。次のステップにいくために通らなければならない道でもあるから。だから、いいことでもあったし寂しい気持ちもあって、複雑だった。3ヶ月ぐらいはいつもの現場がなくなって、心にぽっかり穴が空いたような気がしました。

そこで今までのViViでの経験や20代で培ってきた土台を、これからの自分にどう活かしていけるかということを考えて、30代を目前にこの本を出したらいいんじゃないかと思って、このタイミングで出すことにしました。

――では、そんな30代に向けた今後の目標を教えて下さい。

目標はいっぱいある!モデルとしてももっとたくさんの媒体とスタッフさんと仕事をしていきたい。

エリーローズ

エリーローズ

モデルは表現する仕事で、DJは音楽を通して表現する仕事。よく「どちらが良いの?」って聞かれるけど、私はどちらも選べない。選べないからこそ、どっちも続けていきたいっていう気持ちがあって。DJとしては、自分の曲とか音楽を作ってそれをリリースして、ヨーロッパなどの海外でもDJをしていきたいと思っているから、それに向けてもっと引き締めていかなきゃいけない。モデルのお仕事も大好きだから続けていきたい。

あと30代を前にして、最近は結婚や子供のことも想像するようになってきていて。なんだか忙しくなりそうな30代だなって(笑)自分の母親が私を育ててくれたように、自分もいい母親になりたい。それもまた一人の女性として生きていくのに一つの大きなテーマ、キャリアでもあると思う。だから色々挑戦していく30代になっていくと思います!

インタビューの最後に「Come listen to my gigs sweetie!」(ぜひ今度私の音楽を聞きに来てね!)と、親しげな笑顔を投げかけてくれたエリーローズ。イギリスと日本、英語と日本語、モデルとDJ。その二面性を柔軟に使い分けるバランス感覚と研ぎ澄まされた感性を持ち、何をするにも自分の美学をあてはめ、真剣に向き合っていく。20代の集大成として発売するフォトアートスタイルブックには、そんな彼女の魅力が詰まっている。

(取材=板垣里菜子/撮影=仲西一成)


エリーローズ 1stフォトアートスタイルブック『ELLI-ROSE』

発売日:2016年2月24日
価格:1,512円(税込)
ISBN:9784-800249203

『ELLI-ROSE』発売記念イベント情報

日時:2月26日(金)午後6時30分~
会場:パルコブックセンター渋谷店 特設会場(東京都渋谷区宇田川町15-1)
参加特典:サイン本のお渡し+握手+2ショット撮影
特設ページ:http://www.lespros.co.jp/special/elli-rose/book/


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