[Interview]LinQ新木さくら、映画初主演で表現者として成長 学んだのは「気持ちを伝えること」

「撮り終わってからは演技の仕事をもっとやってみたいと思えるようになりました。最初と最後で気持ちが全然変わった」と自身の変化を口にするのは、映画『みんな好いとうと♪』(3月19日九州先行公開/4月16日関東公開)で主演を務める新木さくら。


LinQ・新木さくら

LinQ・新木さくら

普段は九州・福岡を拠点とするアイドルグループ・LinQのメンバーとして活動。主演はもちろんのこと、映画への出演も初めて。演技経験もほとんどなく、初主演が決まった時は「嬉しさより不安な気持ちが大きかった」という。それは「演技に興味がなかったわけではないけれど、自分にはできない、向いてないと思ってた」という先入観によるものだった。ライブが好きだった彼女は「(グラビア等の)撮影も苦手だったし、演技も苦手だから、“私はライブだけでいい!”っていう感じだった」と、かつての自分を顧みる。

しかし、今回の映画初主演を経て「やってみたら変わる。写真集を出して撮影が好きになったし、今回も演技をやって好きになったから、なんでもやりたいなって思いました。最初から“これはできない”って決めるんじゃなくて、いただいた仕事には全部チャレンジして、それから自分に向いてるか向いてないか判断したい」と、“食わず嫌い”のまま抱え込んでいた苦手意識は霧散した。
約3週間にわたる撮影で、何が彼女を変えたのだろうか?

新木さくらと映画の中の“新木さくら”

映画は、実在のアイドルグループ・LinQが突然解散を告げられ、メンバーたちがそれぞれの想いを抱えながらグループ存続をかけたミッションに挑む青春ドラマ。新木は本作で、LinQの新木さくら本人役を演じている。

映画「みんな好いとうと♪」場面写真

映画「みんな好いとうと♪」場面写真

映画の中の新木さくらというキャラクターと自分は「ほぼ同じです。70%くらい」と、はにかむ新木。特にさくらの「自分にはアイドルとしてこれといった特徴がない」と自信を持てずにいる姿には、強く共感できた。「私も『キャラがないな』ってずっと悩んでいて、それをそのまま映画として監督が描いてくれたので、入りやすかった」と役に自分を投影した。

残りの30%は、さくらの物怖じしない性格。劇中ではグループの解散を告げられたさくらが、リーダーの天野なつに詰め寄ったり、運営スタッフに直談判しに行くが、「そうやって積極的に行くことがないですね。もし解散するといわれたら、心の中では“嫌だ”って思うけど、自分が先頭きって運営さんに『なんでですか!』とは、たぶん言えないだろうな……」と、実際の新木は遠慮がちな性格を伺わせる。
物語の終盤には「LinQのセンターを目指す!」と力強く宣言する場面もあるが、新木自身は「正直あそこまで強い気持ちはないんです」とグループ内でのポジションには固執していない。「LinQを引っ張って行きたいという気持ちは強い」とする一方で、「どこにいても一番輝いていたいという気持ち。たとえ立ち位置が後ろでも、一番輝いていたらいい」と自分なりの美学を持っている。

初主演作で掴んだ演技への手応え「ありのままの感情が出た」

LinQ・新木さくら

LinQ・新木さくら

本作のメガホンをとった宝来忠昭監督は、初めての芝居に戸惑う新木に「演じるんじゃなく、気持ちで表現して」という言葉でアドバイスを送った。しかし、演技未経験の新木は「全然わからなくて、自分では気持ちを出してやっているつもりでも『全然違う』って、ずっと言われてました」と苦労を明かす。

映画は、さくらの母親役を演じたいとうまい子をはじめ、津田寛治や螢雪次朗ら名バイプレーヤーと呼ばれる俳優たちが脇を固め、作品にスパイスを与えている。現場では、そんな百戦錬磨のベテランたちの言葉に熱心に耳を傾けた。「いろんな役者さんと共演する度に、“演技をするにあたって大切なこと”を聞いたんです。そしたら『気持ちが大事』って、みなさん同じ答えでした」。

監督や共演者たちの言葉を胸に、慣れない演技に挑み続けた彼女は、徐々にその殻を破っていく。「気持ちが入った時に“OK”が出るし、“あ、今のなんだ”ってわかった」と撮影が進むにつれて演技への手応えを掴んだ。
その集大成が垣間見えるワンシーンがある。新木本人も最も印象深い場面だという、自宅での母親と祖母との3人のシーン。アイドル活動を応援してくれる家族の気持ちを、さくらは拒絶してしまう。瞳にうっすらと涙を浮かべ、声をかすかに震わせるが、決して台本にそう書いてあったわけではない。「演じるというより、自分のありのままの感情が出た。役者さんの演技に引き込まれて、自分もそれに応えようっていう気持ちが出たシーン」と渾身の演技を振り返る。

「ライブは歌って踊るだけじゃない。」映画を撮り終え、表現者として成長

LinQ・新木さくら

LinQ・新木さくら

撮影を通して学んだのは「気持ちを伝えること」だと断言する新木。女優デビュー作での経験は、同時にアイドルとしての新木さくらも成長させた。「ライブと演技は全然違うと思っていたんですけど、映画に出て、一緒だなって気づいた」と言葉に力を込める。「ライブは歌って踊るだけじゃない。目の前にいるファンの方に伝えることが大切だって思った。歌詞に沿って歌ったり、表情を作ったり、“伝えよう”っていう気持ちでやるようになりました」とライブへの意識にも変化が生まれた。ファンからパフォーマンスを褒められることも増え、「演技だけじゃなく、気持ちが大事なのは全部同じ。すごくいい経験になりました」と万感の思い。

映画のラストは、メンバーたちと一緒に、実際のLinQが目標とする場所を見据えるシーンで結ばれる。「そこから先は現実で叶えていきたい」。表現者として一皮むけた新木さくらが、きっとグループを牽引していく。


映画『みんな好いとうと♪』は、3月19日(土)からユナイテッド・シネマキャナルシティ13ほか九州9館で先行公開。4月16日(土)からシネマート新宿ほか全国順次公開。

■映画チラシビジュアル&場面写真

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