渡辺謙&宮崎あおい、トロント国際映画祭で「怒り」プレミア上映

センターアイランドにて李監督、渡辺謙、宮崎あおい(左から)

カナダ・トロントで開催中の第41回トロント国際映画祭にて、10日(現地時間)、スペシャルプレゼンテーション部門に出品された映画『怒り』のプレミア上映が行われ、本編で父娘を演じた渡辺謙、宮崎あおい、そして李相日監督が参加した。



現地入りした3人は、上映に先駆けてトロント市のシンボルであるCNタワーが一望出来るトロント市の名所“センターアイランド”を訪れた。トロントの印象について渡辺は、「アメリカのパブリシストとよく話をするとき、行くならトロント映画祭だと。マーケットに対しての影響力が一番大きな映画祭だと聞いていたので、賞を獲るということではなく、世界中からこの地に集まる映画人に『怒り』を観ていただく。そういう意味では非常に価値のある映画祭だと思います。」とコメント。
過去にトロントへ留学経験があものの、「家と学校の往復のみでほとんど観光をしたことがなかった」という宮﨑は、「昨日監督と夜の街をフラフラ歩いたのですが、人がたくさんいて活気のある街だなと感じました。思い入れのあるトロントに映画祭で戻ってこれて、すごく贅沢で嬉しい気持ちです。」とトロント再訪問を喜んだ。

公式会見の後、上映前のカーペットアライバルには、10代からシニア層まで約500人もの現地の観客が劇場前に詰めかけ、渡辺、宮崎は大きな声援に包まれながら、サインや写真に応じた。
プレミア上映の会場となったのは1913年に建てられた歴史ある映画館「エルギンシアター」。同映画祭最大級のキャパシティを誇る劇場を埋め尽くす1400人もの観客が来場し、場内満席の大盛況の中、上映前の舞台に登壇した3人はそれぞれ流暢な英語で挨拶した。
上映後は、約10分に渡って観客総立ちの拍手喝采が鳴り止まず、渡辺の眼にはうっすらと涙が。宮崎、李監督も興奮した観客の余韻に浸りながら、
上映後舞台挨拶を行った。

上映を終えて渡辺は「一緒に上映を見ていて、お客様がすごく素直に笑えるところは笑って、楽しんでもらえているな、と感じました」と話し、宮崎も「皆さんと一緒に見れる機会をいただけたということを光栄に思います。上映中に笑い声が聞こえたのは、海外ならではと思いました」と映画祭の感想を語った。

『怒り』は、第34回日本アカデミー賞全13部門15賞に輝いた映画『悪人』の原作・吉田修一と監督・李相日が再びタッグを組む話題作。八王子で起こった夫婦惨殺事件が未解決のまま1年が経過し、犯人の有力情報も得られぬなか、東京・沖縄・千葉に現れた3人の前歴不詳の男と3組の登場人物による3つのストーリーが並行して展開する群像ミステリー。渡辺、宮崎をはじめ、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛広瀬すず、妻夫木聡など豪華俳優陣が出演。9月17日公開。

※宮崎あおいの崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

渡辺謙 コメント

一緒に上映を見ていて、お客様がすごく素直に笑えるところは笑って、楽しんでもらえているな、と感じました。今回自分は2回目の鑑賞なので、疲れましたね(笑)。1回目に観たときよりも、ものすごい温かいものを感じたんです。この監督は本当にやさしい人なんだ、温かいものを届けたい人なんだ、とすごく感じました。終わってからしゃべるのって難しいですよ。ただ泣けるとかではなく、本当に心の芯をつかまれているそんな作品だと思います。最後には心から温かい拍手を受け取りました。

宮崎あおい コメント

皆さんと一緒に見れる機会をいただけたということを光栄に思います。上映中に笑い声が聞こえたのは、海外ならではと思いましたし、今回私は本作を見るのが2回目だったのですが、やっぱり前回とは違うところで感情を動かされました。謙さんとご一緒に取材をさせていただく中で、お父ちゃんがどんな気持ちで私(愛子)を見ていたのかを聞いたりして、それを聞いているせいか、お父ちゃんの気持ちになってしまって、こんなに自分のことを思ってくれているのに、、その気持ちにものすごく心が打たれて、お父ちゃんの顔にぐっときてしまいました。1回目とは違う観方ができたかなと思います。

李相日監督 コメント

観客と一緒に観るっていうのは、僕にとっては試練です。厳しい試練を乗り越えた達成感です(笑)。ピエールさんのシーンが、こんなに笑いをとるのが驚きでもあり、楽しくもあり。物語が進むにつれて、僕はどうしても観客の後頭部をずっと見てしまうんですが、映画が進むにつれて笑ったり、ゆるく観ていたのが、どんどん皆が皆スクリーンにまっすぐに向いていくのを感じました。何かしら圧力がスクリーンから観客に放たれていたのかなと思います。



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