[Interview]「キャビアのパック」でお嬢様役に挑んだ永尾まりや、今後も「斜めな役をやりたい」 

永尾まりや

昨年始動した青春麻雀漫画「咲-Saki-」の実写化プロジェクトは、同年末に放送された連続ドラマとスペシャルドラマを経て、2月3日に劇場版が公開された。個性的なキャラクターが次々登場する本作において、“ですわ”調の話し言葉でひときわ強烈な存在感を放つ、目立ちたがり屋のお嬢様・龍門渕透華を演じたのが、AKB48を卒業後、映画、ドラマ、舞台、グラビアと多岐にわたるジャンルで活躍中の永尾まりやだ。

■部員にイジられるキャプテン 役作りの秘訣は「キャビアのパック」

もともと麻雀の知識は「ほぼ初心者。1~2年前に私の周りで麻雀ブームが起こって、『みんなでやろう!』ということになって、簡単な打ち方を教えてもらったくらい」だったそうだが、撮影に入る前にキャスト向けに行われたレッスンに参加し、麻雀の基礎を学んだ。まだまだ一人前の麻雀が打てるほどの自信はないが、「前よりは麻雀の魅力や好きな気持ちがわかるようになりました」と成果は上々。

永尾まりや

永尾まりや

舞台となる全国高校麻雀大会・長野県予選で激突する4校の生徒役には、下は11歳から上は24歳まで、フレッシュな女優陣が顔を揃えた。その中で龍門渕高校の麻雀部部長を演じた永尾は、「岡本(夏美)ちゃんとか加村(真美)ちゃんは本当にすごくしっかりしていて、なんか私、頼りないなって思いました」。現在22歳と生徒役の中では年長だが、「お姉さんだけど、すごいイジられるっていうポジション」と現場での関係性を明かす。特に同じ龍門渕高校のメンバーたちからイジられたそうで、事前に原作コミックにもアニメにも目を通してしっかり予習していたにも関わらず、「『透華はアニメ見てないな』『適当だから絶対見てない』ってすごいイジられたんです」と困惑顔。元来イジられやすい性格のようで、事実、グラビアで見せる“高嶺の花”感たっぷりの美貌とは裏腹に、実際の永尾はよく笑い、気さくで、親しみやすい印象を受ける。そんな人柄もあって、撮影中には、極度の人見知りで知られる、ゆるめるモ!のあの(東横桃子役)とも仲良くなった。「ちょっと喋って仲良くなった次の日、通りすがりに『おはよう』って、あのちゃんから言ってくれたんですよ。それがすごい嬉しくて」と頬を緩める。そんな和気あいあいとした雰囲気の中、撮影は行われた。

原作があるキャラクターを演じるのは、舞台では経験があるものの、映画では初めて。「アニメにもなっているので、声や性格をどこまで寄せたほうがいいのか、映画での透華を作ったほうがいいのか、考えながら演じました」と実写化の難しさを味わった。
実は、AKB48在籍時の他のメンバーの証言などから、経済的に恵まれた環境で育ったことがファンに広く知られている永尾。お嬢様役の役作りについて尋ねると、「もともとどっちかというと裕福なタイプなので」とおどけつつ、「やったことといえば……メイクする前に化粧水でパックするんですけど、キャビアのパックを買って、それを使っていました」と高級食材として知られるキャビアのパックで気持ちを入れてから撮影に臨んでいたという。そんな秘策も講じながら、アクの強いお嬢様を見事に演じきった今は「楽しい役を演じられて嬉しい」と充実感をにじませる。

■部活かオーディションか——人生の岐路に立った高校時代

永尾まりや

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自身の部活動の思い出は、漫画や映画のように劇的なものではない。「中学1年で硬式テニス部に入ったんですけど、超必死で球拾いをしていて、中2の夏くらいに『ずっと球拾いしてるな……』って気づいて、先輩に『この球拾いって何年生までやるんですか?』って聞いたんです」。通っていた学校は中高一貫校。テニスコートには限りがあり、部員は高校2年生までいる。「中3までだよ」という先輩の衝撃的な回答に「急にプツンとやる気がなくなっちゃって、辞めました」と苦笑い。
その後、「このまま帰宅部じゃダメだ」と思い、バドミントン部に加入した。「バドミントン部は同じ学年に私ともう1人しかいなくて、やっとダブルスを組んでゲームができるまでになったんですけど、試合の日とAKB48の最終オーディションが同じ日だったんです」と運命の岐路に立たされることに。「迷っていたら、ダブルスの女の子に『オーディション行ってきなよ』って言われて、オーディションに行きました」。この決断が後の人生を大きく変えたことは明々白々。違う選択をしていたら、芸能人の永尾まりやは存在していなかったかもしれない。「私は普通に試合を優先しようと思っていたので、その子のおかげですね」と感謝を噛みしめる。

■2017年は自分磨きの年に 女優業では「斜めな役をやりたい」

それから約6年半籍を置いたAKB48を昨年5月に卒業した。1人での活動となって変わったことがあったかと尋ねると、「う~ん……結構前から1人だった気がする」と冗談っぽく笑う。グループにいた頃から1人での仕事が充実していたため、いざ1人となったことに大きな変化は感じていないそう。とはいえ、「辞めてから時間がすごく増えました。考える時間だったり、みんなでランチしたり、寝たりとか(笑)、普通の時間が増えたのが一番大きいですね」と生活にゆとりが生まれたようだ。

今後は、第一に「グラビアを頑張りたい。今しかできないというわけではないけど、今の年頃でグラビアの頂点を目指してもいいんじゃないかと思う」と、主戦場としているグラビアでさらなる飛躍を狙う。もちろん女優業にも意欲。「今回もとても良い役をいただいたので、この方向の斜めな役をやりたい」と、龍門渕透華のように、やや癖のある役を求めている。
プライベートでは「英語が喋れるようになりたい」という新たな目標が生まれた。「年末年始にプライベートで板野(友美)さんとLAに行って、板野さんは受け答えできる程度は喋れるんですけど、自分は喋れなくて不便を感じた部分もあったので、喋れるようになりたいと思いました」。英語に限らず、2017年は自分磨きの年と捉えている。「マネージャーさんが頑張って仕事をもらってきてくれている間に、私の実力もあげなきゃいけないなと思っています。演技レッスンやジムに行ったりとか、英語を身につけたり、自分にできることをやっていきたい」。いま着実に手牌を育てる永尾は、この先どんな手でリーチをかけてくるのだろうか。



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