[Interview] 怒涛の1年を過ごした妄想キャリブレーション、制作から参加する攻めの姿勢でメジャー2年目へ

妄想キャリブレーション

秋葉原ディアステージ発の5人組アイドルグループ・妄想キャリブレーションが6月1日にメジャーデビュー1周年を迎えた。6月14日にはメジャー5枚目となるシングル「桜色ダイアリー」をリリースする。1年間で5枚のシングルリリースという怒涛のペースで過ごした1年間は、彼女たちにとってどのようなものだったのか? メジャーデビュー1年目を振り返りながら、アニメ「冴えない彼女の育てかた♭」のエンディングテーマに起用された今作「桜色ダイアリー」について、そして今後の展望など、5人にたっぷり語ってもらった。

初挑戦の連続だった、充実の1年

―メジャーデビューから約1年が経って、今どんなことを感じていますか?

雨宮伊織 インディーズの時って、今思うとワンパターンのライブが多かったなって思うんです。セトリも「この曲を入れておけば大丈夫」とか「ここのパートはこういう感じで」っていう、型に嵌っているライブをしてたなって最近気付いて。全国ツアーが始まる時に「今回はそういうのを崩していけたらいいね」って話をしていて、これまでずっと頼り切っていた曲ばかりに頼らずに、これも私たちのライブだって言えるように挑戦してみようということで、今回のセトリは今まで絶対入っていたマストの曲をあえて外してみたり、逆に今まであまりやってこなかった曲を入れてみたりしました。そうなった時にメジャーデビュー後に出したシングルが活きてきて、すごく味を出してくれるんです。
同じことをやっていても、いつか頭打ちになってしまうので、今そうやって新しいことをやっていって、新しい妄想キャリブレーションを見せて、それをお客さんにも一緒に楽しんでもらいたいなと、最近すごく思います。

―この1年で楽曲が一気に増えたというのは大きいですね。

胡桃沢まひる うん、もうシングル5枚も出してるってすごい。

桜野羽咲 すごいスパンだね。いろんな楽曲やジャンルに挑戦させてもらったり、どんどん制作に関わらせていただけたり、2期連続でアニメのタイアップを頂けたり、この1年で5枚も成長できるチャンスをいただけて、それをしっかり自分たちのものにしてこれたんじゃないかなと。まだまだな面も多いですけど、1年前に比べたら、やってきた意味があると感じられます。

水城夢子 今年はいろんなジャンルの曲に挑戦させてもらったり、意見を尊重していただける環境になって、自分たちで考える力もついたし、責任感も増して、実りがたくさんあったなと思います。

星野にぁ 挑戦することが楽しくなってきました。最初はちょっと怖かったりとか、不安のほうが大きかったんですけど、最近はいろんな曲をやることや、何かに対して挑戦することがすごく楽しく感じてきていて、シングルを出す度に違う自分だったり違うメンバーの面がたくさん見えてくるので、もっといろんなことに挑戦したいです。何か言えばチャレンジさせてもらえる環境にいさせてもらっていて、それがすごいありがたいなと思うので、その環境をフルに生かして、いろんな私たちを見せられたらなって。

―やはり、この1年は初めて挑戦することも多かったですか?

まひる 作詞と、伊織は作曲もそうだし、EDMの楽曲も初挑戦でした。

羽咲 本当にいっぱいあって、この全員ピンクの衣装も。

にぁ たしかにそれも!スポーティなのが続いて、前作がちょっとダークでカッコいい感じ。ピンクと白の「ザ・アイドル」「ザ・女の子」みたいなのは今までになかった。

羽咲 アニメソングを歌えるのも初めての挑戦だし、中国語を学ぶ番組を今やってるんですけど、それも初挑戦。

夢子 この「桜色ダイアリー」のMVも一番最初の制作の段階から意見を聞いていただいて、シチュエーションを自分たちで考えたり、話し合って作ってもらったんです。

まひる 今、全部に関わらせていただいていて、MVも今までは結構アニメーションが多かったんですけど、「もう少し実写があったほうがいい」とか、いろんな提案をしました。

夢子 そういう意見を聞いてくださる時間をわざわざ設けてくれることが最近増えて、頼りにされてる感じが嬉しいです。

まひる アイドルって、割と受け身なことが多いと思うんです。でも、私たちの場合は自分たちでどうやったら私たちの良さが出るかを考えてやらせてて頂いているので、失敗することもあるとは思うんですけど、その過程でいろんなことを勉強させてもらっていて、忙しいんですけど、充実しています。

夢子 充実してます。

羽咲 復唱した(笑)

にぁ 大事だからね。

―充実した1年だったということですね。メジャーデビューしたことで、これまでよりも多くの人に自分たちの音楽が届いているという実感はありますか?

羽咲 アニメのタイアップを2期も連続でいただけたことが本当に大きいですね。エンディングで流れるのもそうだし、アニメイベントでパフォーマンスをさせていただいたり、アニメ関連のお仕事をさせてもらうことも増えたので、そういう場面でアニメファンの方に私たちを知ってもらえていると感じます。

まひる Twitterとかでも「冴えカノ♭」の放送後に、「妄キャリ」とは書いてないんですけど、「『桜色ダイアリー』めっちゃいい曲だ」って書いてもらえてたり、私たちのことを知らない人がそうやってつぶやいてくださっていることが嬉しくて、私たちの曲がそこまで届いてるんだなって実感します。

意見を出し合って完成したMVはメンバー大満足の出来 妄キャリらしい仕掛けも

―その「桜色ダイアリー」はこれまでの楽曲から一変して、また新しい曲調ですね。MVも爽やかで柔らかい雰囲気で。

羽咲 MVは監督さんが何パターンか考えた上で、それを出す前に私たちにどんなMVを撮りたいか聞いてくれたんですよ。

伊織 最終的に、「冴えカノ」がゲームを作るアニメなので、VRゲームをしているような感覚でメンバーとのデートを味わえるというものになりました。

まひる 前作のMVの時に「もうちょっとこうしたかった」とか結構ズバズバ言わせてもらったんです。でも監督さんにも思惑があったりとか、そういうの話してみないとわからないことが多くて。そういう反省を踏まえて今回は制作から関わらせていただいたので、メンバーみんな今までで一番好きっていうくらい満足のいく作品になりました。

羽咲 これまではCGが多いこともあって、グリーンバックのカットをちょいちょい挟んだりするので、こんなにずっと外で撮ったのはなかなかないかもしれないです。特に1人1人が別行動してカットを撮ってるのなんて初めてで。インディーズからずっとやってくださっている監督さんで、今回で11作目なんですけど、チームとしてどんどん新しいことができるのが幸せですね。

まひる 監督さんが「(今までのMV撮影で)一番疲れた」って言ってました(笑)。
妄キャリのMVといえば、最新テクノロジーとコラボして1つのシナリオを描いていくという特徴があって、今回はVRみたいに見えるなかで心臓のドキドキを測るメーターがあったりとか、1人1人の言葉が文字になって出てきたりとか、アキバらしさも残していて、妄キャリらしさがふんだんに出てると思う。 

羽咲 MVにはセリフが盛り込まれてるんです。

にぁ そこはヘッドホンで聴いてほしいんだよね。

羽咲 バイノーラルマイクを使って、メンバーがそのマイクを囲んで録音したので、ヘッドホンやイヤホンで聴いてもらうと、本当にメンバーに囲まれてセリフを言われているような感覚になるんです。ぜひ体験してもらいたいですね。

作詞にピアノ…「自分たちにできることを自由にやらせてもらってる」

―皆さん自ら作詞を手掛けるのは4作目ですが、歌詞のフレーズはどういう時に思い浮かぶんですか?

羽咲 バスの中!

夢子 寝る前が多いです。思いつきやすいというか、作業するのが寝る前が多くて、すらすら出てくるものじゃないので、だいたい朝方までやってます。

まひる 私は街を歩いている時が一番多いかも。フラフラしている時とか、外に出てボーっとしている時とかにフワッと出てくる。熟考して出てきたものは逆につまらなくて、パッと出てきたもののほうがウケがいいです。

伊織 私は電車の中ですね。

にぁ うん、私も電車とか……移動中かなあ。

―作詞を4作やってきて変化はありました?

まひる 常に作詞のことを考えるようになりました。ノートを持ち歩いて、こういう題材でこういうことを書きたいとか、単語をまとめたりとか、その瞬間その瞬間を切り取って書いておくと、心も整理されて創作意欲が湧いてきて、もっといろんな曲を書きたいなって思います。

―スマホではなくノートというのが意外ですね。

まひる スマホのノート機能が嫌いなんですよ。自分の手で書いたほうがしっくりくるというか。なので今まで書いたものも全部、最初は手書きです。

羽咲 羽咲も手書き派。

にぁ 偉い!手書きにしちゃうと書いたものがどっかいっちゃう。

夢子 私はノートを取り出してペンを鞄の底から探している間に忘れます(笑)

羽咲 でもやっぱり沢井さん(共同作詞の沢井美空)とか他のクリエイターさんと共作すると「まだ全然だな」ってすごい感じます。メンバーが出したものは似たり寄ったりのボキャブラリーだったりするんですけど、同じ作品で同じテーマなのに、沢井さんから出てくる言葉は「ああ、こういうアプローチの仕方もあるんだな」とか、「こう投げたキーワードがこんな風に肉付けされるんだ」とか、勉強になることが本当に多かったです。

にぁ 今回は沢井さんで前回は加藤さん(作詞家の加藤哉子氏)に手伝っていただいていて、お二方の違いも感じました。勝手なイメージでは、加藤さんは結構第三者寄りの目線で、沢井さんは主観的な歌詞を書かれるなっていうイメージ。

羽咲 あと若い。キラキラしていて、少女漫画っぽい。

にぁ 加藤さんは青年誌とかちょっと大人向けな感じ。

羽咲 どちらも可愛いんですけど、可愛いの中でもいろいろあるんだなって感じました。そこを今うまく伝えられないのも、ボキャブラリーが足らないからなんですけど(笑)

―そして雨宮さんはピアノも担当されてますね。ピアノはどれくらいやられていたんですか?

伊織 幼稚園から高校生くらいまで、合唱コンクールとか卒業式でも弾いてました。

―それからずっと弾いてなかった?

伊織 大学で上京して、それから家にピアノがなかったので、全然弾いてなかったです。やっぱりなまってますね、だいぶ。最近ちょっと指の力が戻ってきたけど。

―先日のライブでも演奏されましたね。

伊織 指的には大丈夫だったんですけど、緊張がすごくて。ピアノの発表会の300倍くらい緊張しました。

羽咲 手が震えてて。あんなに緊張している伊織は初めて見ました。

伊織 ステージ上に5人しかいないし、普通はピアノなんて段の下の横っちょのほうで弾いてるだけなのに、ど真ん中で弾かせてもらえたので。でも嬉しかったです。

―他の皆さんは「じゃあ私はこれをやりたい!」というものはありますか?

夢子 マラカス……。

―マラカス得意なんですか!?

まひる カラオケでよく振ってるよね。

一同 (笑)

まひる まひるは作詞がやりたいです。

―1人で1曲丸々っていうのは、まだないですよね。

まひる 「back stage」が作曲・伊織で作詞・まひるになる予定だったんですけど、グループ全体のことを歌う曲ってなった時に、やっぱりみんなで決めたほうが気持ちも入るからみんなで作ろう、ということになりました。なので、今は歌詞のストックを増やして、次の機会に1人で作詞できるように、燃えてます。

夢子 じゃあ私も作詞で。

にぁ 夢子の作詞やばそう。

伊織 すっごいひどい歌詞、書いてきそう(笑)

にぁ 重くて、たまに変な言葉入ってきそう。

伊織 すごい鬱ソング書いてほしい。

―すごい言われようですね(笑)

にぁ じゃあ、みんなの衣装やりたい。

伊織 ねー、衣装やりたい。めっちゃやりたい。

にぁ MVのフィッティングとか、やってみたいです。普通に買い物してる時も「この服メンバーに合いそうだな」って思ったりして、そのまま買っていってあげたい気持ちになるんですよ。気持ちだけですけど。

夢子 買ってきてくれてもいいんだよ?

まひる 今いろいろと自分たちにできることを自由にやらせてもらってるからこそ、もっともっとって欲が出てきますね。

ユニット曲では妄キャリとは違う世界観を

―今作にはユニット曲も2曲収録されています。星野さんと藤咲彩音(でんぱ組.inc)さんとのユニット“ニァピン”は、以前から活動されてますよね。

にぁ 2016年の1月1日からですね。妄キャリと一緒に東名阪のイベントにくっついてまわったりとか、TIFとか、ライブを結構やらせてもらっていて、やっと音源化してもらえるので、すごい嬉しい。1年半やってきて音源化、しかも妄キャリのカップリングとしてっていうのが不思議な気持ちです。
LAVILITHの2人が1曲目にして完成されてる感がすごいので、それとは違うところで魅せられたらなというのと、妄キャリの時の星野にぁとは違う、ニァピンでしか出せない星野にぁを出せたらいいなと思ってます。

―桜野さんと相沢梨紗(でんぱ組.inc)さんのユニット“LAVILITH”はどういう経緯で決まったんですか?

羽咲 ある日突然、スタッフさんに言われました。私は全然知らなかったんですけど、梨紗さんが「歌うことが好きな羽咲ちゃんとユニットができたらな」ってずっと言ってくださっていたらしくて。でもそれを言ったから決まったというわけでもないみたいなんですけど(笑)
やっぱり先輩なので、一緒に歌ったり制作していく中で、本当に学ぶことが多いです。せっかくだから妄キャリでは作り出せない世界観でやっていきたいなと思っていて、KalafinaさんとかALI PROJECTさんみたいな感じの世界観に、2人のオタクっぽさや中二病っぽさも出していけたらなと思っています。ユニットだけでアルバムを出すのが目標です。

にぁ 一緒に出す?

羽咲 ううん、大丈夫(笑)

―胡桃沢さん、雨宮さん、水城さんは、「こんなユニットを組んでみたい!」という希望はありますか?

まひる (夢眠)ねむさんが高身長、頭脳派、萌えソング系な感じの方で、自分と近い部分を感じるので、でんぱソング的なやつを歌えたらいいなと思いつつ、歌じゃなくても、2人でコラムをリレーで書いたりとかできたらいいなって思います。

夢子 この前も話してたんですけど、いーちゃん(伊織)と2人で富山のCMソングを歌いたいです。伊織に作詞・作曲してもらって…… 

伊織 夢ちゃんが歌います。

羽咲 “とやまーず”だっけ?

にぁ 面白そう!

伊織 頑張ってください。

まひる 他人事やん(笑)

―では、最後にメジャーデビュー2年目の目標をお願いします。

羽咲 めっちゃあるよね?

夢子 じゃあ桜野さんお願いします。バシッと決めてください。

羽咲 えー、いっぱいあるよ。どうすればいい?

伊織 一番でっかいやつ。

羽咲 一番でっかいやつは武道館。あと今ツアー中で、まだ決まってないからメンバーで勝手に言ってるだけなんですけど、ファイナルはZEPP超満員で、次に野音やって、ZEPPツアーやって、武道館やって、あと今、中国語を勉強してるのでアジア圏でワンマンライブをするのが目標です。

―全部2年目の目標ですか!?

まひる 全部?武道館と野音はちょっとアレかも(笑)

にぁ 言っとけ言っとけ(笑)

羽咲 でも2年目は47都道府県まわるのに使うよね? たぶん1年くらいかかるので。そのファイナルでZEPPレベルのキャパでワンマンライブを超満員でやりたい。やったことはあるんですけど、満員とはいかなかったので、ちゃんとその事実を受け入れて、次こそ即完でやりたいなと。

にぁ 今は「『冴えカノ♭』のエンディング『桜色ダイアリー』を歌っている妄想キャリブレーション」ってなってるのを、「妄想キャリブレーションが歌う『桜色ダイアリー』が『冴えカノ♭』のエンディング」ってなるように、今の「冴えカノ」と同じくらい知ってる人が増えたらいいなって思います。

羽咲 今いい“名刺”があるうちに、どんどん自分たちらしさを出していきたいですね。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでTOKYO POP LINEをフォローしよう!

関連記事


Top