[Interview] 浅川梨奈が「ひと皮むけた」と感じた経験とは――躍進への転機を語る

浅川梨奈「14の夜」インタビュー

ヤンキー少女が胸を突き出し、中学生男子に「やれよ!揉めよ!オラ、来いよ!!」とすごむ。映画『14の夜』で、そんな迫真のシーンを演じたのが、アイドルグループ・SUPER☆GiRLSの浅川梨奈だ。


7月12日にDVDが発売される本作は、『百円の恋』で第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した脚本家・足立紳の監督デビュー作。1980年代の田舎町を舞台に、性にざわめき、やがて冒険に出る中学生男子たちの悶々とした思いを描いた青春ムービーで、浅川は主人公・タカシの幼なじみのヤンキー少女・メグミを演じた。

「14の夜」場面写真 (C)2016「14の夜」製作委員会

「14の夜」場面写真 (C)2016「14の夜」製作委員会

現役アイドルとヤンキーは一見、対照的な存在に思えるが、浅川自身は役と自分を照らしあわせて「真逆と言われたら真逆でもないけど、そのままかと言われたらそのままでもない」と語る。実は元来、竹を割ったような性格の浅川。「もともと口も態度も悪い人間なので、昔から来てくれてるファンの方には『そのまんまじゃん』って言われました」と笑う。彼女をよく知るファンにとっては、むしろ願ったり叶ったりの起用だったのかもしれない。

そんな浅川のヤンキー姿は、2016年12月の劇場公開前から本編シーンが解禁され話題となっていたが、公開後の反響はさらに大きなものだった。「ファンの方もそうなんですけど、業界の方もたくさん観てくださっていて、いろんな現場で『観たい』とか『観たよ』って言われました。『百円の恋』のこともあって、すごく注目されている作品なんだと感じました」。実際に本作を見た業界関係者から声がかかり、出演が決まった作品もあるそうで、女優として活躍する足がかりにもなった。

■最初は消極的だったグラビアが人生の転機に

本作で描かれるのは、思春期の少年の父親への反抗、危うい友情、欲望、そして冒険。悶々とした日々を送っている中学生のタカシは、一夜のうちに起こる様々な出来事を通して、ひと皮むけていく。
浅川自身が「ひと皮むけたな」と成長を感じた経験は「グラビアを始めたこと」だという。「最初は抵抗があって、『嫌です、やりません』ってずっと言ってたんですけど、やったらやったですごい反響があって、それを機にいろんなお仕事ができるようになった。もっとやっていったら自分の目標に繋がるかもしれないと思ったんです」と意識変革をもたらした。
その目標というのは、尊敬してやまない高橋みなみと一緒に仕事をすることだったが、なんとグラビアを始めて1年も経たないうちに実現。「もう、私はそこで欲が深まって、今は“高橋みなみちゃんと一緒にレギュラーでお仕事がしたい”っていう目標に向かっています」。現在の浅川の活躍を見れば、次の目標が叶う日も遠くはなさそうだ。 

■アイドルになったばかりの頃、「将来の夢は女優」と書いていた理由

この夏はヒロインを演じたドラマ『ファイブ』の放送がフジテレビでスタートし、長編映画初主演作『人狼ゲーム マッドランド』の初日も近い。秋には、映画『恋と嘘』の公開も控えている。
順調に女優の階段を登る浅川だが、もともと女優志望だったというわけではない。プロフィールの「目標」の欄には、昔から「女優」と書いていたものの、それには理由がある。「アイドルになったばかりの中学1年生の頃は特に目標もなくて、何を書いていいかわからなかった。メンバーの田中美麗ちゃんが大好きで、美麗ちゃんに会いたいから芸能界に入ったような人間なので、芸能界での目標がなくてどうしようってなった時に、美麗ちゃんが『将来の夢は女優』って言ってたから、じゃあとりあえず『女優』って書いておこうと思って書いたのが始まりです」と、ざっくばらんに打ち明ける。「その後、『幽かな彼女』というドラマにレギュラーで出させていただいた時に演技の仕事に触れて、そこから舞台とかいろいろやらせてもらっていく中で、演技って楽しいかもしれないなって思い始めました」。
昨年末の『14の夜』、ドラマ&映画『咲-Saki-』で本格的に女優の道を歩み出し、その想いはさらに強くなった。「自分が経験できない誰かの人生を歩めるってこんなに楽しいことなんだ、人物に魂を入れることができるお仕事って楽しいなって思った。今は演技のお仕事をもっとやりたい」。

■「アイドルでもここまでできるんだって思わせたい」

浅川梨奈(SUPER☆GiRLS)

浅川梨奈

『14の夜』でヤンキー少女を演じ、「自分がまったく関わりのない、今後も関わることがないであろうジャンルをやるのも楽しい」と芝居の醍醐味を味わった今では、「ヤンキーもそうだし、キャバ嬢とかもやってみたい。一生交わることがないであろう役もやってみたいなっていう想いが強くなりました」と幅広い役柄へ意欲を示す。
また、「少女漫画が好きすぎて好きすぎてどうしようってくらい好き」だといい、「少女漫画原作の『ファイブ』に出させてもらって、恋愛ものって楽しいなって思いました。アイドルをやっている限り、恋愛ってできないから」とラブストーリーへの出演も熱望している。

現在、SUPER☆GiRLSとしての活動に加え、個人でのグラビア、女優業と、多岐にわたる分野で活躍中。バラエティ番組に呼ばれる機会も増え、幅広いジャンルでの活躍が求められているが、浅川は「全て楽しくやらせてもらっている」と充実感をにじませる。一方で、「アイドルだからこそできることもあれば、アイドルだからってナメられることもあって、『アイドルがこの作品に出るの?』とか『アイドルのくせに』と言われることもある」と、自身が置かれている状況を冷静に見据えている。
そんな声に浅川は「以前は自分自身も『なんだアイドルがやるのか』って思っていたこともあるので、その気持ちもすごくわかる」と理解を示した上で、「バラエティ番組に出ても『所詮アイドルだから』と言われちゃうのは嫌なので、ひな壇でケラケラ笑ってるお人形さんじゃなくて、ちゃんとしっかり爪痕を残せるようになりたい。お芝居もアイドルだからってナメられちゃいけないと思うし、『アイドルでもここまでできるんだ』って思わせたい」と闘志を燃やす。「演技もバラエティもグラビアも、全てにおいて意識高く、誠実に、一生懸命やっていきたい。1つ1つにちゃんと向き合っていきたい」。
まだ18歳になったばかりという若さだが、芸能活動は6年目を迎え、そのプロ意識は大人顔負け。アイドルの殻を破る浅川梨奈の挑戦を見届けたい。

「14の夜」DVD発売記念トークショー

日時:2017年07月11日(火) 開場18:00 開演18:30
会場:書泉ブックタワー 秋葉原店 9F
ゲスト:犬飼直紀、浅川梨奈(SUPER☆GiRLS)、足立紳監督
https://www.shosen.co.jp/event/53202/

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